７月２８日（金）

自由行動の日

Ａ氏とはいつも一緒にあちらこちらへ旅しているが、やっぱり互いに行きたい場所というものがあり、一緒にいると何か落ち着かないと云う時もある。そこで１日まるまるフリーの日を設け、その日は互いに街で出会っても知らんぷりと暗黙のルールを作った。

自分は先ずは世界中のバックパッカーが集まると云う「カオサン通り」へ行ってみることにする。この通りにはバックパッカー向けの安宿や食堂、チケット屋等が集まっている。スカイトレインに乗り「サーヤム駅」でタクシーに乗り換え到着。今回はバンコクで観光らしい観光をしていないため日本人を含め外国人旅行者には殆ど会わなかったが、ここカオサン通りには日本人も西洋人もぞろぞろいる。中には旅行者と云うより住み着いてしまった雰囲気の若者も。よく「バンコクに沈む奴」って云われる奴らなんだろうか、そんなことを思いながら通りをフラフラし、次の目的地を考える・・・・行き当たりばったりだなぁ。

カオサン通りの景色
「THANON　KHAOSAN」の標識の後ろはトゥクトゥクのディスプレィ
「そうだなぁ、バンコクにも電脳街って有ると云うしそこへ行ってみるか」
タクシーに乗り先ほどスカイトレインを降りた「サーヤム駅」から北に数百メートルの場所まで戻る。そこに「パンティッププラザ」と云う商業ビルがある。中にはパーツ屋、ソフトショップ（殆ど違法ＣＤ）、周辺機器販売店などが並び、それ以外にクーポン食堂なども有る。パーツ屋を数件冷やかした後昼過ぎになったのでクーポン食堂へ行くことにする。

「クーポン食堂」とはタイではよくある食堂街で、チケットブースで金を払い金券を買い、飲食物は屋台に毛が生えたようなそれぞれのブースで注文し、クーポンで払って中央の座席で食べるシステムである。数人出来て別々なブースの料理を注文したり出来るところは日本でもスーパーで時々見かけるフードコートと一緒。違うのは現金を使わずに共通のクーポンを使うことで、このクーポンは余ったらチケットブースで又現金に換金できる。
どんな料理があるのかよく判らない旅行者にしてみれば見て選べるし、値段とかも明示されていてエアコンも効いているので便利な場所。
ガイドブックに載っていた料理で「パットパックカナームークロプ(30B)＝揚げ豚肉入り野菜炒め」と云うのが食べたくなったのでチケットクーポンで教わりながら買う。ドリンクは100%オレンジジュースを頼んでみたが妙な味、塩が効いているような苦みが。口に残る味だったので改めてアイスコーヒーを注文したら今度は滅茶苦茶甘い。どちらにしても口に残る。（笑）・・・結局「水」が一番だ。

クーポン食堂のブース
「パットパックカナームークロプ」
食事の後、街の景色を撮影したりしながらスカイトレインの駅まで歩く。そして途中でセブンイレブンが有ったので噂の「ドリアン羊羹」を買ってみる。20B・・・日本円で云えば60円のそれは魚肉ソーセージのような形状で、色はくすんだ黄土色。
「そう云えば以前本物のドリアンを食べたが余り旨いものじゃなかったなぁ」
そう思いながらナイフがないので口で噛み切り一口だけ・・・・「う、うげぇ〜」手に持った食べ残しは勿論、口に入れたものも全て吐き出してしまった。そう、例えるなら名古屋銘菓「ういろう」にもし「下水溝味」って云うものが有ればこんな感じだろう。今思えばあれはドリアン独特な臭いだが、ねっちゃりした食感と臭いとで正気な判断が出来なかった。一緒に買ったミネラルウォーターを一気にガブガブと飲み口の中を洗った。
＝＝＝良識有る皆様へ＝＝＝
ドリアン羊羹は止めましょう。本当にまずいです（笑）
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暑さとドリアン羊羹にやられたのでスカイトレインに乗りホテルへ戻る。エアコンを最強にし、水に近いシャワーを浴びて身体を冷やしベットに倒れ込む・・・しばし休憩。
今回は移動ばかりだったが、連泊しているときは一度ホテルに戻って昼寝しないと体力が持たない。暑い国に行くときは大体こんな感じだ。
２時間くらい休んで夕方になったのでまた出歩くことにする。ガイドマップを眺めてると「ＲＣＡ（Royal City Avenue）」と云う場所が目に入る。丁度今日は土曜、バンコクの若者が集まる洒落た地区とのこと、スカイトレインとバスを乗り継ぎ行ってみる。

「ＲＣＡ」の大きな看板のある交差点から５分ほど歩くと大きな弧を描く様な道に出る。その両側に建物が並ぶが閉店している店が目立つ。その他でも未だ時間が早いせいか開いている店が少ない。
「前回Ａ氏もここに来て『退屈な場所だった』と云ってたなぁ」
と思いだし、彼の意見の正しさを知る。それでもプラプラしていると「ＴＯＰＳ」と云う名のスーパーが有った。
「そうだ、土産を買わないと」
個人的には免税店のチョコとかは当たり外れはないけど面白みがないし、なんと云ってもスーパーやコンビニの食品フロアが大好きだ。タイの調味料で欠かすことの出来ない「ナンプラー」、毛むくじゃらの果物「ランプータン」の缶詰、職場で配るには丁度良いタイ文字が包装に印刷された菓子、土産じゃないがホテルの冷蔵庫で冷やして食べたい果物・・・etc。
そんなものを買うと荷物が流石に膨れたのでクーポン食堂で夕飯を食べ、タクシーでホテルに戻る。
「あぁ、明日はもう帰国か」
ホテルに戻り土産などをパッキングしながら溜め息を付く。

マンゴスチンとランプータン
マンゴスチン断面図

ホテルの部屋からの眺め

ＢＡＣＫ − ＮＥＸＴ